岡田斗司夫さんの2011年の公演「私たちは生涯、働かないかもしれない」を観ました。考えたことや感じたことを書いておきます。これがとても面白かったです。また『学び合い』が描く将来ととても似ているところがあったので、『学び合い』に興味がある人は是非見てみて欲しいです。
何でもお金で解決しようとするから生きにくくなる
1:03:00からお金の話へと移ります。岡田さんは、現代人は何でもお金で解決しようとするから生きにくくなると言います。例えば、ipodが欲しいと思った時に以下のような方法があります。
①お金を払って新品を買う
②中古で買う
③何かと交換する
④誰かからもらう
⑤誰かから借りる
上の①から下の⑤にかけてコストがかかります。岡田さん曰く、20世紀というのは①で買うのが豊かな生き方だと考えられていたけど、就職氷河期に入った現代でそのような①〜③のような考え方をしていると、何をするにしてもお金が必要となります。
そうなると、お金がない→都会に行くしかない→都会で孤独に暮らす→お金がないの繰り返しになり、安定して働けない現代においてはとても生きづらくなってしまうと岡田さんは言います。
だからこそ、「お金が必要だ」という発想から④や⑤のような人からもらえたり、貸してもらえるような関係性を築いていった方が、これから不安定な世の中においてはとても生きやすくなります。また、人との関係性もでき、職で困った時も誰かに紹介してもらえたりします。
もちろん④や⑤というのは、煩わしさもあります。誰かにお願いしたり、ダメだったら次の人にお願いもしないといけませんし、そもそも「この人なら貸してもいいか」と人から信頼される必要もあります。
しかし、わざわざ「お金がないから東京へ行こう」と1人で上京し、ずっと「お金が足りない!」というループにハマるストレスよりかは、④や⑤の様なストレスの方がまだマシだよね?と岡田さんは言います。
そのような人間関係を作ることができれば、世の中で本当にお金を払わなければならないものはごく僅かになり、生きやすくなるよという岡田さんの指摘はその通りだと思いました。
また、そういった誰からも貸してもらえるような人間関係を築く方法として岡田さんは「良い人戦略」を提案しているのですが、これも『学び合い』と似ていてとても面白かったです。