今日見た記事で面白いものがあったので書いておこうと思います。

日本のエンタメ・映画界を牽引してきた3人の映画監督「堤幸彦 x 本広克行 x 佐藤祐市」が「FiNANCiE」にて、日本初のエンタメDAOプロジェクト『SUPER SAPIENSS』を始動

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000148.000042665.html

 内容はエンタメ・映画界を牽引しきた3人の映画監督である堤幸彦、本広克行、佐藤祐市が「FiNANCiE」にて、日本初のエンタメDAOプロジェクト『SUPER SAPIENSS』を始動させたというものです。

 僕はこの記事を読むまで、映画監督の人たちのことは知らなかったのですが、会見動画で面白いと感じたのは、「自分たちは本当に作りたいものをつくれているだろうか?」という話をしていたというところです。要はこれまでだと映画を作る際に制作委員会という組織を作って映画を製作していたが、それだと会社のしがらみや制作委員会のしがらみが多く、結局のところクリエイターが作りたいものが作れなかった。

 また、作品がヒットしてもクリエイターのもとに還元されるものはごく僅かで、そうしたクリエイターにとって良くない環境が日本のクリエイター業界の後退に繋がっているのではなないかと考えていたそうです。実際に鬼滅の刃の映画を作った制作会社が業界の構造上、全く儲からないというニュースも話題になったいましたし、作品1番貢献しているはずのクリエイターが利益を受けられないという話はよくネットでも見られます。

脱税の「鬼滅の刃」制作会社社長が本人尋問で“驚きの発言” アニメ業界の構造的問題が明らかに

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/12170559/?all=1&page=1

 そこで、クリエイターと応援してくれたサポーターに利益が還元されるような仕組みをということで、今回、ブロックチェーン技術を利用したプロジェクトを始めたそうです。

DAOでやるメリット

 具体的には、プロジェクトを始める際にクラウドファンディングのようなことを行い、そこで投資をしてくれたサポーターに対して、トークンとNFTを配布します。トークンを長期で保有しているサポーターは制作過程において企画への投票や抽選への参加権を得ることができます。また、トークンは作品の人気が高まり、トークンへの需要が増えれば価格もあがり、トークンを保有しているクリエイターとサポーターが利益をえることができます。こういった管理者が不在の組織のことをDAOともいいます。

DAOとは

https://hedge.guide/cryptocurrency/guide/dao

 このような仕組みのメリットとしては、クリエイターとそのプロジェクトを応援するサポーターの利益が優先される点だと思います。これまでの株式だと、生産者と消費者の利益が優先されるということは少なく、どちらかというお金をたくさんもってる資本家の利益が優先されていましたが、この新しい仕組みであれば、ブロックチェーン技術によってクリエイターとサポーター(消費者)に直接利益を還元することができます。

DAOでやるデメリット

 一方で、疑問点としては、結局そうした方法をとったとしても、別のしがらみが増えるのではないか?ということです。例えばDAOではトークンの保有者に企画への投票権が与えられますが、果たしてそうした仕組みが面白い映画に繋がるのかは疑問です。ジブリスタジオみたいに閉ざされたコミュニティだからこそ、面白いものが作れるものってあるのではないかなとも思います。そういう意味では、未知の仕組みを駆使しながらトークンの保有者が満足するような面白いコンテンツをつくるというのは、とても難しいのではないか?と思ったりもします。

 とはいえ、こういった新しい仕組みというのは、これまで利益を受けられなかった人に大きな可能性を与えることができるので、僕はとても良いことだと思います。DAOはまだまだ分からないところが多いのでどんどん勉強していきたいです。

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