今朝のNHKニュースでNHKが行った日本人のお金に関する調査が紹介されていました。
内容は様々な年代の人の所得を調査し、自分の所得に満足しているかを聞くといったものです。結果は、若い年代ほど所得が低く、自分の所得に満足していない割合が高いという結果となりました。
こういった現状に対し、専門家の意見は「所得の高い人から所得税でお金を回収し、お金のない若者に給付金を与えるべきだ」「若者の賃金をあげるべきだ」といったものでした。
こういった若い年代ほど所得が低く、自分の所得に満足していない割合が高い現状にどう対応するべきでしょうか?
僕は、NHKで出てきた専門家の意見には違和感を感じます。まず「所得の高い人から所得税でお金を回収し、お金のない若者に給付金」というものでは、根本的な解決にならないと思います。所得の高い人は働く意欲が失われ、所得の低い人はいつまで経っても会社に利益を還元できない状態が続き、国からのお金頼みになってしまいます。何らかの理由で国からのお金が頼れなくなれば、問題は再発してしまいます。「若者の賃金をあげるべきだ」というのも、中小企業の負担になってしまい、問題の根本的解決にはならないと思います。
そうではなく、僕は企業の利益につながるような人材を作るような教育を行うことが大事だと考えています。
西川先生が少し前の投稿で「企業は若者が1000万の利益を出すならば、喜んで700万円出す。しかし、今の教育ではそのような企業の利益につながるようなことはしていない。」と指摘していたことがありますが、その通りだと思います。教育を変えていかない限り、若い年代ほど所得が低い状況は改善していかないと思います。
税金から作られる教育と民間のお金から作られる教育の違い
では、どのように変えていくかですが、まちづくりのプロフェッショナルである木下斉さんのコメントが印象に残っています。「税金から作られる教育と、民間のお金から作られる教育の違いは、影響の範囲です。税金から作られる教育というのは、基本的にその自治体からお金が出ているので、その範囲以上の人を巻き込んだ取り組みはできないし、かなり制限がある。それに対して、民間のお金から作られる教育というのは、影響の範囲に限界はないので、地域外の人に向けた教育も行えるわけです。風越学園なんかはその典型的な例だと思います。地方の教育をよくしていくためには、この違いを理解した上で、ニーズを先取りした地域が次の時代で豊かになっていくと思います。」
つまり、公教育だけでは限界があるので、民間からのお金も活かしながら何かしら取り組んでいくことが大事だと思います。
貧しい若者を救うためには、短期的な方法もあるかもしれません。しかし、自分は教育に関わるのであればこうした根本的な解決につながるようなことに取り組んでいきたいです。